{"product_id":"weaving-as-metaphor-sheila-hicks","title":"WEAVING AS METAPHOR  \/ Sheila Hicks","description":"\u003ch1\u003e\n\u003cstrong\u003eテキスタイルアートの革命家\u003c\/strong\u003e\u003cbr\u003e\u003cstrong\u003eブックデザインの女王\u003c\/strong\u003e\u003cbr\u003e\u003cstrong\u003e木綿豆腐のような二人の結晶\u003c\/strong\u003e\n\u003c\/h1\u003e\n\u003cp\u003e「本のための声明。インターネットに対する［印刷された本］の存在意義として、本という物体が決して置き換えられないことを示したかった。」\u003c\/p\u003e\n\u003cp\u003eデザイナーのイルマ・ボーム自身がこう語るのは、2006年に刊行された『Sheila Hicks: Weavingas Metaphor(シーラ・ヒックス: メタファーとしての機織り)』。\u003c\/p\u003e\n\u003cp\u003eこの本は、名実ともにイルマの代表作のひとつだ。\u003ca href=\"https:\/\/www.moma.org\/artists\/33693-irma-boom\" rel=\"noopener\" target=\"_blank\"\u003eMoMA(ニューヨーク近代美術館)\u003c\/a\u003eはこの本をきっかけにイルマ・ボーム作品のコレクションを集めはじめたという。\u003c\/p\u003e\n\u003cp\u003eシーラ・ヒックス本人から作品集を作って欲しい、と依頼を受けてから数年は、イルマとシーラ・ヒックスふたりの対話がつづくだけで、具体的なかたちからはまだほど遠かった。その後、アメリカのバード・グラデュエート・センターが、2006年に開催される\u003ca href=\"https:\/\/www.bgc.bard.edu\/files\/2006_-_Sheila_Hicks_-_Press_Brochure.pdf\" rel=\"noopener\" target=\"_blank\"\u003eヒックスの展覧会\u003c\/a\u003eカタログとして正式に依頼をしたことから、このプロジェクトも急進することに。\u003c\/p\u003e\n\u003cp\u003eあまりにも有名な、真っ白で天地小口がやわらかく解れたような外観は、当初、シーラ本人を含め関係者は大反対で、特に表紙は「作品を載せて欲しい」と懇願されていたという。反対意見の多くは「写真やPDFになったとき、白い面が現れるだけで本かどうかもわからない」、「一目見て何の本か伝わらない」というものだった。けれども、イルマは折れなかった。物体としての本の存在価値を貫き通すために。\u003c\/p\u003e\n\u003cp\u003eイルマの仕事は「本として何ができるか」に尽きる。直線、直角、平坦という味気ない制約の中で、いかに内容を編集し身体的に構築できるか、という研究と挑戦の積み重ねである。この本に関しては、イルマは最終形にたどり着くまで、いろいろなサイズやコンセプトを試しながら、50個にもおよぶさまざまな模型を作ったという。\u003c\/p\u003e\n\u003cp\u003e表紙に鮮やかな織布の写真を、高度な印刷技術で印刷することは、イルマにとって極めて安直な選択肢だった。写真は、織布の手ざわりや作者のコンセプトといった目に見えない部分を伝える一切の隙を奪ってしまう。そこで彼女は、視覚的に捉えられる情報を最小限に絞った。色は白にテキストは著者名だけにした。そして、触れることではじめて感じられる手ざわりの感動をかたちにしたのだ。天地小口に水でふやけた紙を破いたような加工を施したことで、ページをめくるその指先に質感を与え、ページを開いた際には、四方が裁ち落とされたままの無機質な直線ではなく、粗く削られたような有機的なライン（つまり織布の端の不揃いな様子）を再現することに成功した。彼女の先にこの加工を考えたデザイナーはおらず、印刷・製本会社と協力した彼女は、版元とコストについての大議論の末に、特殊加工の機械開発に漕ぎ着けた。その後、似たような加工として「ファイバーラッファー加工」が世界的に流行したが、イルマの開発したものとは似て非なるものである。\u003c\/p\u003e\n\u003cp\u003e416ページにおよぶ本文のページには、シーラの作品写真と解説はもとより、アメリカの美術評論家・哲学者\u003ca href=\"https:\/\/1000ya.isis.ne.jp\/1753.html\" rel=\"noopener\" target=\"_blank\"\u003eアーサー・ダントー\u003c\/a\u003eによる貴重な寄稿文を贅沢に収録しており、実用性を兼ね備えた資料書籍としての価値も大変高いものだ。\u003c\/p\u003e\n\u003cp\u003eアートブックで6刷までした本は、世界でもほかに前例がないが、世界情勢は悪化の一途をたどり、オランダ国内の印刷・製本業界も衰退を余儀なくされている今日、本書の7刷を望むのは無謀と思われる。アートブック6刷目の奇跡をぜひ体験して欲しい。\u003c\/p\u003e\n\u003cp\u003eーーー\u003c\/p\u003e\n\u003cp\u003e2006年に出版された『Sheila Hicks: Weavingas Metaphor(シーラ・ヒックス:メタファーとしての機織り)』には彫刻的な力強い外観と質感がある。表紙は黒い小さなタイトル以外、全面的に白く、レリーフの凹凸があるのみ。そのレリーフ模様はヒックスの作品をグラフィック表現に転換したもので、その下にアーティスト名が表記されている。本を開いた時も製本部分が完全に白いままになるよう、背表紙の裏の空洞の壁面にさえも白い素材が使われている。カラフルなアート作品があらわれる本文は粗い非塗工紙に印刷。IBは完全な光沢紙を使うこともあるが、たいていはこの種の紙を好んでいる。大きなフォントを使った巻頭テキストが読者を引き込む。これはタイポグラフィ的アプローチとして彼女がよく使う手だ。特筆すべきは、ブロックのようなこの本の仕上げである。厚みが5センチ以上もあり、本の縁をはつったような跡は、小さなテキスタイルアートのフリンジを思わせる。ゴワゴワした紙の質感は丸ノコでラフにカットしたようにも見える。このプロセスでも彼女はディテールを追求する。『Sheila Hicks: Weaving as Metaphor』は数々の国際賞を受賞し、2021年には第6刷に入った。この本でアーティストもデザイナーも脚光を浴び、IBの作品はこれをきっかけにニューヨーク近代美術館(MoMA)建築デザイン部の永久コレクションに加わることになった。\u003c\/p\u003e\n\u003cp\u003e「生きたアーカイブ:1985 – 2025年」マティウ・ローメン\u003cbr\u003e『ブックアクティビスト』\u003c\/p\u003e","brand":"FRAGILE BOOKS","offers":[{"title":"Default Title","offer_id":56048274309288,"sku":null,"price":247.0,"currency_code":"USD","in_stock":true}],"thumbnail_url":"\/\/cdn.shopify.com\/s\/files\/1\/0559\/0050\/4232\/files\/ib_SheilaHicks_0001__1_2.jpg?v=1790502872","url":"https:\/\/en.fragile-books.com\/products\/weaving-as-metaphor-sheila-hicks","provider":"FRAGILE BOOKS","version":"1.0","type":"link"}