予約販売|絵本・方眼子句集

49人で分け持つ本
FRAGILE BOOKS EDITION

静岡の望月家に、
世界に一冊だけの手稿本がだいじに保管されています。
望月通陽の奥さまの克都葉さんが
どうしても手離したくなくて買い戻したという
お墨付きの本です。

それは山口信博さんが2018年に私家版として発行した
句集『かなかなの七七四十九日かな』の全ページにわたって
望月さんが句を読み解き、絵を描き入れたもので、
かいわいでは、望月通陽の最高傑作、とも称されている
手描きのハンドメイド絵本です。

今回、山口さんからのご依頼で、
その写しをつくり『絵本・方眼子句集』として
FRAGILE BOOKSから限定出版することになりました。

ただし、本として誂えるのは一冊だけ。
408ページからなる全体を49の部分に分割して
いわば、切断された三十六歌仙絵巻のように、
同好の士が分け持つ本として出版します。

ここに、8ページずつに解かれた本を共同保有する
49人のオーナーを募集します。

なお、発行日の7月30日には、
山口さんの個展「相即の詩学」の会場で
仕上げた本を解体する「断冊式」をおこないます。
山口信博がハサミで本を解き、山口美登利が断簡を包み、
望月通陽が表紙のどこかにイラストを描き入れて、
ご列席のオーナーに、本をお渡しします。

それで仕舞いです。
なんだか、始末のよい出版になりそうです。


発行人 櫛田 理


5月13日(土)13時から販売開始します。
ご購入はこちらから:『絵本・方眼子句集』
https://www.fragile-books.com/products/ehon-houganshi-kushu

 


書名:絵本・方眼子句集
著者:句/山口方眼子(信博)、絵/望月通陽
発行人:櫛田 理
発行:FRAGILE BOOKS
発行日:2023年7月30日

一冊の造本設計:太田泰友
断簡を入れるブックケース:リヴォトルト・ピーシーズ
印刷:平井彰(加藤文明社)

種類:49種(1/49 〜 49/49)
サイズ:横126 × 縦185mm
頁数:8ページ(完成した本を8ページずつに分割)
底本:句集『かなかなの七七四十九日かな』(私家版/二〇一八年)
特典:ブックケース、著者サイン、オーナー全員の名前入り奥付、表紙に望月通陽の描き下ろしイラスト。

価格:3万3千円(税込)
購入方法:49種から好きなひと折り(8ページ)をお選びください
購入場所:FRAGILE BOOKS(フラジャイルブックス)のオンラインストア
一次〆切:2023年7月23日(日曜日)

断冊式:2023年7月30日(日曜日)夕刻より



Profile

山口信博 Nobuhiro Yamaguchi

グラフィックデザイナー。昭和23年生まれ。桑沢デザイン研究所中退。コスモPRを経て昭和54年独立。平成13年有限会社山口デザイン事務所、同時に折形デザイン研究所設立。主な仕事に住まいの図書館出版局『住まい学大系』全100冊のブックデザイン、鹿島出版会『SD』のアート・ディレクターなど。著書に『白の消息』(ラトルズ、平成18年)、『つつみのことわり』(私家版、平成25年)、句集『かなかなの七七四十九日かな』(私家版、平成30年)など。平成30年、「折りのデザイン」で毎日デザイン賞受賞。俳句結社『澤』同人。


望月通陽 Michiaki Mochizuki

1953年静岡生まれ。染色、陶芸、ガラス絵、紙版画、リトグラフ、木彫、ブロンズなどの、多様な手法を用いて独自の作品世界を築いている。『宮本輝全集 全14巻』など装幀を手がけ、1995年講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。光文社古典新訳文庫の表紙画など、絵本や、挿絵の仕事も多数。画文集『道に降りた散歩家』で2001年ボローニャ国際児童図書展ラガッツィ賞受賞。作品集に『円周の羊』、『Mの辞典』など。



主催:FRAGILE BOOKS