
ヴェロニカ・シェパス
一冊のテーブル
日程:2025年10月1日(水)〜4日(土)
場所:YOKOTA TOKYO
2025年10月1日から4日まで、YOKOTA TOKYOとFRAGILE BOOKSは、世界的なブックアーティスト、ヴェロニカ・シェパス(Veronika Schäpers)の展覧会「一冊のテーブル(table for a book)」を共同開催します。
ヴェロニカは、ドゥルス・グリューンバインや多和田葉子といった現代を生きる作家のテキストを起点に、そのテキストの舞台であるかのような極めて少部数の本をほぼ独力でつくりあげます。たった4日間だけですが、そんなヴェロニカ・シェパスが近年手がけた「本のかたちをした芸術」を日本で初めて展覧いたします。どうぞお運びください。
なお、10月1日・2日・3日の〈13:00―14:00〉と〈15:00―16:00〉には、さまざまな領域からゲストをお招きし、テーブルの上に置かれた「一冊」を交わし合う「ヴェロニカとの対話」という特設プログラムを設けています。この「ヴェロニカとの対話」は招待制ですが、並行してどなたでも会期中は自由に観覧いただくことができます。ヴェロニカ・シェパスのめくるめくブックアートをどうぞご堪能ください。
開催概要
ヴェロニカ・シェパス / 一冊のテーブル
期間:2025年10月1日(水)〜10月4日(土)13時〜17時
※「ヴェロニカとの対話」は招待制・見学は自由です
※土曜日は自由参加、アーティストトークあり
会場:YOKOTA TOKYO 東京都港区海岸1-15-1
共催:YOKOTA TOKYO + FRAGILE BOOKS
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特設プログラム
「ヴェロニカとの対話」※招待制
YOKOTA TOKYOの空間でおこなう対話型のプログラムです。招待ゲストとヴェロニカ・シェパス本人がテーブルの上で本に触れながら、「本のかたちをした芸術」について、自由に交わしあいます。
◯プログラムの時間
10月1日(水)
13:00〜14:15【A】くらい舟
15:00〜16:15【B】2の11乗
10月2日(木)
13:00〜14:15【C】白の動詞
15:00〜16:15【D】2の11乗
10月3日(金)
13:00〜14:15【E】くらい舟
15:00〜16:15【F】白の動詞
ヴェロニカ・シェパスの本
2¹¹ / 2の11 乗
White Verbs / 白い動詞
A Darkened Boat / くらい舟
Profile
Veronika Schäpers(ヴェロニカ・シェパス)
1969年コースフェルト(ドイツ)生まれ。現在、カールスルーエ在住。1991年ブルグ・ギービヒェンシュタイン芸術大学(ドイツ・ハレ)で絵画とブックアートを専攻。1996年同大学を卒業。作品は英国オックスフォードのボードリアン図書館、仏パリのフランス国立図書館、米国ボストンのボストン・アセナエウム、うらわ美術館をはじめ、世界中の図書館や博物館に所蔵されています。
ヴェロニカ・シェパスは、現代のブックアートシーンの中でもっとも卓越したアーティストの一人です。彼女の作品からは境界線が消え去り、コデックス、巻物、蛇腹、オブジェ・ダールなど、さまざまな驚くべき造本スタイルを伴ってあらわれます。自ら手がける繊細な装丁が彼女の芸術作品の一部となっている一方で、ヴェロニカは、ドゥルス・グリューンバインや多和田葉子のような現代の作家から丹念にテキストを選び、そのテキストの舞台であるかのような極めて少部数の本を立ち上げます。すべての本は極めて個性的で、それぞれまったく異なります。
彼女は日本に住んでいた多くの年月に影響を受けています。そのことは取り上げるテーマが日本の日常生活に注がれていることに結実しています。一見平凡なテーマは、文化の違いと共通点を浮き彫りにし、東と西の架け橋になっているのです。ヴェロニカの本は、どの一冊も身体的で、五感で触れることのよろこびを体験させてくれます。
YOKOTA TOKYO
YOKOTA TOKYOは東京を拠点としたギャラリー・出版社である。前身の横田茂ギャラリーは、開廊以来、国内外の現代美術作家を継続的に紹介し、作家の制作全体に向き合ってきた。1991 年に設立した東京パブリッシングハウスでは、エディションにまつわる版画、アーティスツ・ブック、写真の展示を中心に活動を展開し、アート・アーカイヴへと活動を深めてきた。2022年に両社は統合、社名を「YOKOTA TOKYO(株式会社 横田)」として新たに活動を継続している。「PUBLISHING=公にする」という理念のもと、展覧会、出版、アーカイヴを通じて、作品とその周囲にある文脈を社会にひらき、表現を長期的な視点から問う場となることを目指している。
HP
FRAGILE BOOKS
オブジェとしての本をコレクションしている私設ギャラリー。こわれやすく繊細な本が多いので、ふだんはオンラインのみで展覧している。ときどきお披露目の場をひらいたり、限定部数のエディションを発行している。これまでに発行したエディションには、1冊を49人で分け持つ本『絵本・方眼子句集』(山口方眼子 / 2023)や、エディションナンバーごとに形態変化する写真集『still life』(青木健二 / 1st 2024, 2nd 2025) などがある。ヴェロニカ・シェパスは、フラジャイルブックスを代表するアーティストのひとり。