フラジャイル博覧会|SILENT BOOK

《 開催概要 》

SILENT BOOK
サイレントブック

期間:2023年6年1日(午前10時)― 6月30日
場所:フラジャイル博覧会|オンライン展示室

6月のフラジャイル博覧会は、飯田竜太の個展「SILENT BOOK」を開催します。コロナ禍の2019年に制作をはじめたという本作は、多くの人の手を渡ってきた本がひしゃげた姿をみせています。紙や古本を素材に造形する飯田竜太にとって、彫刻することは即ち封印することで、これまでも、本から「読書」を切り離し、内に物語を秘めたまま、別のボディランゲージを彫刻してきました。今回の最新作「SILENT BOOK」では、この封印行為にはじめて「台座」が登場し、もうすぐ絶滅するといわれる本が化石のように結晶化しています。


オープンデイ / 作家在廊

FRAGILE BOOKSのアトリエを1日だけ開放し、新作「サイレントブック」にじかに触れながら、作家本人と語らいます。お申し込み方法はこちらから。先着順、参加費は無料です。

2023年6月  3日(土)→満員御礼
2023年6月24日(土)13:00〜 / 15:30〜 / 18:00〜 


Message

手にとって、ひらく。
この一連の動作によって、読書は始まる。
本はこの動作がプログラムされた装置である。

表紙、扉、目次、ノンブル、本文、奥付などに
一連の情報が緻密に流し込まれた「本」の全機能を止め
これを結晶化しようと考えた。

時間をかけて人の手を渡り、
最後に自分にたどり着いた古本を
台座に封印し、次の役割を熟す。

飯田竜太


photo by Sakiko Nomura

飯田竜太
Ryuta Iida

彫刻家

1981年、静岡県生まれ。日本大学藝術学部美術学科彫刻コース常勤講師。日本大学芸術学部卒業、2014年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術専攻修了。本や新聞といった紙を素材に言語の枠組みを外側からとらえる彫刻作品を制作。04年ガーディアン・ガーデン主催の第22回グラフィックアート「ひとつぼ展」にてグランプリを受賞。10年に台湾の大規模アートフェス「VERY FUN PARK」に参加し注目を集めたほか、日本国内でもCOMME des GARÇONSとアイ・ウェイウェイのDMシリーズに作品が採用されるなど、高い評価を得る。Foam Photography Museumでの個展開催(アムステルダム、2015)、Festival Images(ヴヴェイ、2014)に参加するなど国際的にも活動。16年「本棚のアーケオプテリス Archaeopteris in The Bookshelf」(ガーディアン・ガーデン、東京)では本を「読む」ことではなく、「切る」、「彫る」ことで解釈する彫刻作品を発表した。07年にグラフィックデザイナー田中義久とアーティストデュオ・ネルホルを結成し国内外で展示を行う。

FRAGILE BOOKSのアーティストページ

web site : http://www.ryuta-iida.com/
twitter :@ryutaiida
instagram: @ryuta_iida_lithosphere

-


主催:FRAGILE BOOKS