
本の茶会
ヴェロニカ・シェパス
tea for a book
with Veronika Schäpers
日程:2026年9月4日(金)
場所:八雲茶寮
ドイツからブックアーティストのヴェロニカ・シェパスをお迎えし、八雲茶寮のお茶と菓子をいただきながら、世界にわずか30冊しかない彼女の新作を見物するちいさな集いです。
ヴェロニカ・シェパスは、多和田葉子やヨン・フォッセといった現代作家のテキストを起点にしながら、驚くべき造本スタイルで、極めて少部数の本をつくるアーティストです。かつて日本に滞在していたことも、彼女の本づくりに大きな影響を与えています。
茶会では、テーブルの上に置かれた「一冊」をめぐって語り合います。ヴェロニカ本人が目の前でページをめくり、ご参加いただくみなさまにも触れていただきながら、これまで欧米の美術館やコレクターだけが享受してきたヴェロニカ・シェパスによる「本のかたちをした芸術」を体験できる貴重な機会です。
開催概要
tea for a book
with Veronika Schäpers
[時]2026年9月4日(金)
第一部:13時〜14時 / 第二部:15時〜16時
[処]八雲茶寮(住所:東京都目黒区八雲3丁目4−7)
[参加費]11,000円(税込)※お茶と菓子の代金も含まれます
[企画]FRAGILE BOOKS
ヴェロニカ・シェパスの新作『Passion & Vision』
『Passion & Vision』は、地球空洞説をめぐる奇想と、正体の知れない物体を写した13点のエッチングが交差します。深海や宇宙、未知の洞窟を思わせる漆黒の像に、科学者や作家たちが残した地球内部についての言葉が重なり、想像を静かに揺さぶります。
本を「裏返し」に包む造本設計や、黒とアルミ箔が交互に現れる表紙、標本箱を思わせるケースまで、作品全体がひとつの謎めいたオブジェとしてつくられています。読むだけでなく、見る角度や手に取る方向によって印象が変わる、未知の世界を覗き込むような一冊です。




Profile
Veronika Schäpers(ヴェロニカ・シェパス)
→作品をみる
1969年コースフェルト(ドイツ)生まれ。現在、カールスルーエ在住。1991年ブルグ・ギービヒェンシュタイン芸術大学(ドイツ・ハレ)で絵画とブックアートを専攻。1996年同大学を卒業。作品は英国オックスフォードのボードリアン図書館、仏パリのフランス国立図書館、米国ボストンのボストン・アセナエウム、うらわ美術館をはじめ、世界中の図書館や博物館に所蔵されています。
ヴェロニカ・シェパスは、現代のブックアートシーンの中でもっとも卓越したアーティストの一人です。彼女の作品からは境界線が消え去り、コデックス、巻物、蛇腹、オブジェ・ダールなど、さまざまな驚くべき造本スタイルを伴ってあらわれます。自ら手がける繊細な装丁が彼女の芸術作品の一部となっている一方で、ヴェロニカは、ドゥルス・グリューンバインや多和田葉子のような現代の作家から丹念にテキストを選び、そのテキストの舞台であるかのような極めて少部数の本を立ち上げます。すべての本は極めて個性的で、それぞれまったく異なります。
彼女は日本に住んでいた多くの年月に影響を受けています。そのことは取り上げるテーマが日本の日常生活に注がれていることに結実しています。一見平凡なテーマは、文化の違いと共通点を浮き彫りにし、東と西の架け橋になっているのです。ヴェロニカの本は、どの一冊も身体的で、五感で触れることのよろこびを体験させてくれます。
空間
八雲茶寮
2009年に緒方慎一郎が開店した和食料理店「八雲茶寮」。此処は、東京・目黒の閑静な住宅街に佇み、都会の喧騒から離れて、古今が交差するなかで心身を癒していただける場所です。茶寮では四季折々の豊かな自然の恵みを職人の技で丁寧に仕立てたお食事を供し、併設の茶房では季節にあわせてお茶を愉しむひとときをご堪能いただけます。また、和菓子やお茶を販売する「楳心果(ばいしんか)」のほか、器をはじめとする生活道具の販売やさまざまな企画展を開催するサロンも併設しており、現代における日本文化を発信しています。
東京を拠点に2022年から活動している出版社、コレクター、キュレーター。古い紙のエフェメラから現代的なスペシャルエディションまで、こわれやすく繊細な本のコレクションをウェブ上で展示販売しています。少部数のマルチプルや特装版を発⾏する出版社でもある。これまでに発行した本は、49 ⼈で分け持つために1冊だけ出版した「絵本・⽅眼⼦句集」(⼭⼝⽅眼⼦ / 2023)、エディションごとに形態変化する写真集「still life」(⻘⽊健⼆ / 1st 2024, 2nd 2025)、偽卵のコレクション「egg」(澄敬一 / 2025)、オブジェ日記「DIARY [SPECIAL EDITION]」(Philippe Weisbecker / 2025)、空箱のコレクション「KŪSHU (空手)」(Koo Bohnchang / 2026)、1500ページのミニブック「Irma Boom: Book Activist [UNCUT EDITION]」(Irma Boom / 2026) など。