パリに咲いた紙の花。
たいせつな人へ
枯れない花の贈りもの。

小さく折り畳まれた絵本かと思いきや、360度に花が広がる立体絵本。文字のないサイレント絵本ながら、角度によって視覚的な印象が大きく異なる花々は、まるで人に語りかけているかのように豊かな表情を見せてくれます。

パリのエルメスでインスタレーションを行うほどの人気を博すフランス人女性クリエイター、ジュリー・サフィスタン(Julie Safirstein)は、鮮やかな色彩感覚と、紙をはじめとする様々な素材の可能性を広げつづけています。

本書は「Artist Book for Children」をコンセプトに掲げるEdition du Livreから刊行されました。Edition du LivreのディレクターであるAlexandre Chezは、本書の制作について、印刷工程に最も神経を使ったそうで、白を５種類使い分けているそうです。

手の中で花びらの広がる様子はとても美しく、開放的で、眺めているだけで明るい気持ちにさせてくれます。

誕生日のお祝いや、ちょっとした贈りものにも喜ばれる本の花です。

Text by 乙部恵磨

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