Dyeing record of Indigenous Japanese Plants and Trees / 日本固有草木染色譜

Bibliographic Details

Title
Dyeing record of Indigenous Japanese Plants and Trees / 日本固有草木染色譜
Author
Akira Yamazaki / 山崎斌
Publisher
Japan Botanical Dye Research Institute / 日本植物染料研究所
Year
1933
Size
h280 × w215 × 20mm
Weight
360g
Pages
57
Language
Japanese / 日本語

58 dyed threads with 5 colored papers attached 染糸58点色紙5枚貼付、全59点のうち1点(藍の項目の第二十三例)が欠損。 Illustrated with woodblock prints by Momoho Hirafuku. Dyed with plants and herbs. Handmade Japanese paper. 平福百穂木版画入。植物染色・草木染。手漉和紙本。 Toson Shimazaki / Sabrosuke Okada Introduction 島崎藤村 / 岡田三郎助 序

草木染の父による
渾身の
色譜

FRAGILE BOOKSは見本帖に目がない。これまでもたくさんの見本帖をコレクションしてきた。でも、これは特別。内容は、化学染料と比較され最近見直されつつある、「草木染」の色譜。これほど色譜という題字の似合う本もまたない。

草木染と和紙の原料になる植物の説明が染糸標本とともに収められている、その数50種。説明書きの丁寧なこと、写真のレイアウトや文字組みも読みやすく、版面がいかに吟味され、設計されたかをひしひしと感じる。そして染糸標本である、まるで小さな蝶がそこに羽を休めているかのような愛らしいフォルムだ。和紙の上に羽を休めた58匹の蝶は今日も、ほとんど退色することなく、当時の鮮やかさを留めている。

草木染と和紙の原料になる植物(あかね、べにばな、くりなど計50点)の説明にくわえて染糸標本58点(全59点のうち1点欠損)、色紙和紙の標本5枚が貼付されている。平福百穂の木版画2枚入り。本文用紙は月明紙。月明紙とは山崎斌が主宰した工房、「草木屋」の抄造した総手漉和紙で、同氏が手がけた限定本書肆、「草木屋出版部」(『良寛百首』1938,『西行百首』1941,『山笑集』1943)の用紙としてもつかわれた。

本書は1933年に刊行された『日本固有草木染色譜』の内容をさらに充実させて1938年に再刊されたもの。著者自身も後記で述懐している通り、一つひとつの植物の写真、過去の口碑、文献、染色実験結果をまとめあげた大変な労作。山崎斌が生涯にわたり師としてあおいだ島崎藤村、洋画家であり染色工芸品コレクターの岡田三郎助の二氏も序文で賛辞を送っている。

山崎斌は1892年、長野県麻績村(おみむら)に臼井家三男として生まれる。麻績村の名は、古代に苧環(おだまき、糸を巻いて玉状または環状にしたもの)をつくることを役目とした麻績部氏が住んでいたことが由来。臼井家は古くからの土地の有力な豪農で、善光寺街道麻績宿(おみじゅく)の本陣(江戸時代以降の宿場で身分が高い者が泊まった)の主人を務めていた。5歳で南条村にある父の実家・山崎家の養子になる。
10代の頃、歌人の若山牧水(1885-1928)と出会って文学を志す。「京城日報」の記者を経て、1921年に長編小説『二年間』を発表。島崎藤村から激賞を得たのち、「結婚」(1922)「犠牲」(1925)「夕陽」(1927)など長編・短編小説を発表した。作家として順調に歩みはじめた矢先、1929年の世界的な経済危機により生地の養蚕業が打撃をうける。山崎斌は農村不況の回復の一助として、伝統的な植物染色と手織物の復興を志し、長野へ帰郷することに。そもそも日本では縄文時代に染色がはじまり(布の上に葉や花を乗せ、動物の血のタンパク質を使って色を定着させていた)、中世には身分をあらわす重要な要素として、江戸時代には大衆生活を彩る文化として、綿々と植物染色が続けられていた。しかし、明治初期に化学合成染料を輸入したことで、植物染色はただちに衰退の道をたどる。そこでまず、山崎斌は化学染料と区別するために、草根木皮など天然染料による染めを「草木染め」と命名。翌1930年には東京銀座の資生堂ギャラリーで「草木染信濃地織復興展覧会」を開催。展覧会の役員は島崎藤村、富本憲吉、有島生馬、石丸重治、竹久夢二、平塚運一、水谷川忠麿、中村柊花、前川千帆。当時の新聞、ラジオ放送で報道され、植物染料を使う織物が再び脚光を浴びることになった。
以降、草木染研究の「日本植物染料研究所」や限定本出版者の「草木屋」を設立して草木染の保存復興運動に尽くした。

This book is a theory of plant dyeing in Japan. Numerous actual dyed yarn samples are pasted in to aid the reader's understanding. Includes two original woodblock prints by Momoho Hirafuku. All of the text paper is handmade Japanese paper (tsukimyo-shi), and the book is tastefully and beautifully bound with herb-dyed cotton cloth.

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