紙縒玉

Bibliographic Details

Title
Koyori-dama / 紙縒玉
Artist
Anonymous / 作者不明
Year
Showa era / 昭和期
Size
φ90mm
Weight
80g
Materials
Paper
Condition
Easily broken when pulled hard. / 強く引っ張ると切れ易いです

Pink : φ 110mm, Flat: w65 × h180mm Nature : φ 120mm, Flat: w72mm × h188mm Purple: φ 140mm , Flat: 79mm × h210mm Orange: φ 150mm, Flat: 76mm × h215mm

反古紙を捨てず
撚って、継いで、丸めた
毛糸玉ならぬ、紙の玉。

学生の頃に古着やアメカジが流行った世代ですので、ボロボロには寛容な人間です。着古されたボロを買ったりして着ていました。若さゆえか、「ヤブレ」が勲章のように思っていたものです。あぁ、あの頃が懐かしい。着る側に清潔感が無いと大惨事になってしまうので、今は流石に着ないですが、いまだにボロには惹かれます。

「襤褸(ぼろ)」は、むかしから木綿の再利用品として、オシメや雑巾、裂いて紐状にした裂織やカマドに焚べる火の燃料でした。その燃えた灰に至るまで、始末よく利用されていたことが知られています。

この紙縒玉、おそらく使われた半紙を再利用したものです。かなり細く撚られているので、織る糸の代用品だったのかもしれません。紙縒は再利用と言うより、別素材への転換だった(とは言い過ぎかも知れませんが)のかも、と。紙の果てに向かう途上にあるということはまちがいないと思います。



Text by 都築重則

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