へびと卵

Bibliographic Details

Title
Paper Snake and Fake Egg / ヘビと卵
Artist
Anonymous / 作者不明
Year
Showa period / 昭和頃
Size
Snake: h510 × w15× d15mm Egg: φ40 × h60mm
Weight
40g
Materials
Snake: Paper, Egg: Rubber resin

戦前の手遊びの玩具。
いまにも舌をチロチロ出しそうな
住吉の紙へび。

その昔、庭先でヘビの抜け殻を発見した両親は、二人してそれをうやうやしく額装して、家に飾っていました。その時は、金運に恵まれるとかと言っていたように思います。

世間的にはあまり好かれていないヘビですが、縁起物でもあるのです。この「住吉の紙へび」は、以前、古物商の先輩に譲ってもらって以来(それは売ってしまった)、気に入ってずっと探しているのですが、なかなか見つけることができない珍しい品です。戦前の大阪で生まれた手遊びの玩具ということは分かっていますが、掲載資料もあまりないので、いまとなっては、紙へびの存在を知っている人自体がほとんどいません。最近、やっとのことで手に入れることができたので、潰れないよう箱に入れてだいじに保管していたのですが、箱のフタを開ける度に、びっくりしてしまいました。ホントのヘビと見紛うほど、よくできているんです。

一緒にしたのは柔らかいゴム製の偽卵。偽卵というのは、ニワトリやインコなど鳥類の産卵をコントロールのために利用されるホンモノそっくりの卵のことです。紙へびと偽卵の関係やいかに。



Text by 都築重則


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