Bernard de Chartres | シャルトルのベルナルドゥス
Bibliographic Details
- Title
- Bernard de Chartres | シャルトルのベルナルドゥス
- Artist
- Rivotorto Pieces / リヴォトルト・ピーシーズ
- Year
- 2023
- Size
- h295 × w114mm
- Materials
- Ultra-thin color wrapping paper with one side glazed / T カラぺ
- Edition
- Unique
- Condition
- New
Includes booklet explaining the work, paper magnetic frame, and carton for safe keeping / 作品解説冊子、紙製のマグネット式フレーム、保管用カルトン付き
シャルトル大聖堂のステンドグラスは
中世の工人が発見した光を操る術だった。
薄紙を通り抜ける光へ。
「われわれはまるで巨人の肩に坐った小人のようなものだ」、シャルトルのベルナルドゥス(Bernardus Carnotensis / ?-1130)はそう言った。
皆、過去の展望を通して、何かを考え何かを創っている。きっと、だれもがシャルトルのベルナルドゥスのいう肩に座った状態にあるのだと思う。であればこそ、その景色をよりよく眺め、より広く、より遠くまで、そして鮮明に見渡したいと思ってきた。 その術は本から始まり、旅へ赴き、また本を探し、旅する場所を探す一生の楽しみでもある。
シャルトル大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Chartres)の南薔薇窓下の五連窓にシャルトルのベルナルドゥスの言葉を伝えるステンドグラスがある。 大聖堂の中でそれを見上げながら、過去から教わる物事の多さとその無限さに、怯えつつも嬉しくなったことを思い出す。
あの時に体感したことのひとつに、シャルトルブルーの色の仕掛けがある。それは中世の工人が見つけた光を操る術。素材が違うから同じ現象は起こらないが、 学んだことを忘れないよう、メモをするつもりで紙で編む。
Text by Rivotorto Pieces
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<参考文献>
◇ 酒井健『ロマネスクとは何か ――石とぶどうの精神史』(筑摩書房)
◇ マルコム・ミラー『シャルトル大聖堂』(Pitkin Publishing)
◇ 馬杉宗夫『大聖堂のコスモロジー―中世の聖なる空間を読む』(講談社)
◇ エミール・マール『ヨーロッパのキリスト教美術 上―12世紀から18世紀まで』(岩波書店)
【注意点】
・保管の際は高温多湿、直射日光を避けてください。
・天然素材を使用しておりますので、置かれた環境により風合いや質感が変わることがございます。経年変化としておたのしみください。
【商品について】
・作家による手づくりの作品解説の冊子が付きます。
・作品を挟んで保管できる紙製カルトンにお入れしてお届けします。
・作家による手づくりの紙製マグネット式フレームをセットでお届けします。
・作家と選んだおすすめの額装もご用意がございます。
ご希望のお客様は、info@fragile-books.com までご連絡ください。別途ご案内させていただきます。
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フラジャイル博覧会
Passage of Paper Textile
紙々の断章
2023.4.1 - 2023.4.30
→展示アーカイブを見る
Rivotorto Pieces(リヴォトルト・ピーシーズ)による初めての個展「Passage of Paper Textile / 紙々の断章」を開催します。作家のふたりが幼少より恋い慕ってきた先人たちの名を冠した「紙のテキスタイル」による作品群です。聖人や絵本作家や建築家など、古今東西からこんな人たちが登場します。アッシジの聖フランチェスコ、須賀敦子、レオ・レオニと小島悳次郎、シャルトルのベルナルドゥス、ティントレット、ダンテ、ジョット、白井晟一、俵屋宗達、ウィリアム・モリス、エドゥアール・ヴュイヤール、ピエール・ボナール、ムンタネー、ミケランジェロ、ヘルメス、ディオティマ、バーバラ・サンソニ、エルジェ、吉野弘、ルソー、フリードリヒ2世、シモーヌ・ヴェイユ、アルド・マヌーツィオ、ピカソ、マスダジル洞窟にいた人。作品ごとに付いてくるそれぞれの人との出会いを綴ったメッセージもなかなか。