荒井良二 原画 «絵本になる前の絵本» op.1

Bibliographic Details

Title
Ryoji Arai Painting «Pictures before a picture book» op.1 / 荒井良二 原画 «絵本になる前の絵本» op.1
Artist
Ryoji Arai / 荒井良二
Year
2022
Size
H250 × W200mm (paper size)
Weight
15g (without frame)
Materials
Paper, Acrylic paint / 紙、アクリル絵の具
Edition
Unique

Signed by Ryoji Arai after purchase. / ご購入後に荒井良二さんの直筆サインが入ります。

op.1 題名:
「ぼくの日記を歌にしてみる。ぼくじゃない誰かのことのように思ったよ」

一枚一枚の絵を描いて、その絵だけで一冊をつくろうと思った。それも、絵本のように始まりと終わりをしっかり決めることをしないで、これまで描いた原画をただ集めるのでもなく。あとで一枚の絵から一冊の絵本がつくれるくらいの、そんな絵を描いてみたいなぁって。
———『絵本になる前の絵本』荒井良二 巻末インタビューより

 

『絵本になる前の絵本』のために、絵本作家の荒井良二さんが描き下ろした23枚の原画の内の1枚です。あたらしい物語が生まれそうな気配が感じられる、そんな奥行きのある絵になっています。

書籍では、ぐっとディテールに寄ったページを設けて、荒井さんのドローイングの素晴らしさを伝える工夫をしていますが、もちろん原画を間近で見るに越したことはありません。原画には、実物だけがもつ夜空の星の瞬きのような、唯一無二の美しさが宿っています。

それぞれの作品の題名は、日記を歌にしたような名前がついています。荒井さんもご自身で作詞作曲をされたり、バンドのボーカルとして歌うこともあるそうで、そんな所以から今回作品番号を楽譜の番号の頭に付くOp.を採用しました。

更に、今回はフラジャイル博覧会開催期間(11月1日〜11月30日)限定で、荒井さんが選んだ特別な額縁もご購入いただけます。(※額縁単体でのオーダーは承れません)

今回のテーマ「暗い色の絵」に合わせて、特別に荒井さんに選んでいただいたオーダーフレームです。いくつかの候補の中から荒井さんが選んだのは、ピカピカキラキラな額縁ではなく、ずっと昔からそこに在ったような、長い時間を共に過ごす喜びを感じさせてくれる額縁でした。この額縁は、泥汚しを施したアンティーク調の逸品。ランダムな下地が泥によって汚され風合いを出しています。泥による仕上げは手作業によって仕上げられるため、ひとつづつ異なる表情を見せてくれる一点モノ。しっかりとした厚みがあり、均一でない仕上げが、絵の味わいをより深めてくれます。

FRAGILE BOOKSでは、より自由に多様にアートを愉しんでいただきたいと考えています。新しく生まれた作品の面白さも、長い時間をかけて生まれた儚い美しさも、どちらも大切にしたい。お気に入りの絵に合わせる額縁も、妥協せずに中身の絵を選ぶように選んでみて欲しい。絵画作品のフレームや、立体作品の台座など、アートが落ち着く場所となる「家」も含めて、ご提案していきたいのです。
フレームのご購入はコチラ

<詳細>
・お届け日:121日以降、順次発送
・商品内容:原画+ブックマット(挟み込むタイプ)に入れてお届け
・マットサイズ:インチサイズ(内寸H270* W220mmのフレームに最適) 

<額装について>
・購入方法:専用ページにてご購入いただけます
・お届け日:12月中旬頃を予定
・商品内容:原画を額装した後、専用の黄袋・紙箱でお包みしてお届け
・注意  :荒井良二の原画作品をお求めの方専用のオーダー商品
・固定方法:額縁の背面に吊り紐付

 

 

23点の題名リスト:

 1. ぼくの日記を歌にしてみる。ぼくじゃない誰かのことのように思ったよ

2. 何十年か後のわたしに手紙を書いてみる。ねこは飼っていますか、アイスクリーム食べてますか、そこからどんな空が見えますか……年老いたわたしに質問ばかりを書いている。…戦争は終わりましたか…。

3. 会ったことのない懐かしい人を想ってみる 懐かしいって感覚は、いつからわたしに備わっているの?

4. 眠れない夜に カーテンの隙間から外をのぞいてみたら やさしい音を雪みたいに静かに降らしていたんだ…

5. 花火したいな みんなで。って言ったのは わたしだっけきみだっけ。

6. 誰かラジオの音をもっと大きくしてくれないか?踊りたいんだよ。

7. あ お兄ちゃん わたしの知らない歌を歌ってるでしょ。

8. 私が生まれる前からいる猫の名前は「タイガーさん」

9. 町の掲示板にわたしたちの新聞貼ろうか、みんな編集長で。

10. 僕は船に乗ったことはないけど、行ってみたいところはあるんだよ。

11. ぜんぜんこういうの好きじゃないけど 誰かになりますまして言葉を言うのはいいね

12. 未来って…ぼくらのことだったんだ。この本の話、どこまでもいつまでも続くといいな

13. 流星群の降る前に、流れ星の夢をみた妹とぼく。

14. 季節は突然やってきて、いいこともそうでないことも詰まってる小箱を開けるんだよ。

15. きみがいるから ぼくは歌えるし、ぼくがいるから きみはみんなを喜ばせるんだね。

16. 夜の9時のツィゴイネルワイゼン いったい、ぼくをどこに連れて行くつもりなんだい?

17. 今日は夕焼けのお祝い。ただそれだけ。

18. あ、わたし ヴァイオリンだったら ほんのちょっとだけ弾けます。

19. 少年がはじめて機関車に乗る映画を見た。ぼくの中の小さな機関車が動き始めたんだ。

20. 何度か馬に乗ったことがあって、いつもぼくは遠い昔の誰かになってたんだ。

21. 窓から夜が入ってきてね、月がわたしのためにピアノを弾いてっていうんだよ。

22. ぼくは、朝一番のバスで街へ行くんだ。荷物を運ぶのを手伝って、それから初めて映画を見るんだ

23. 初めて聴く歌だけど、懐かしいと思ったんだ。



Photo by Masako Nagano


荒井良二  Ryoji Arai 

絵本作家。1956年山形県生まれ。日本大学藝術学部美術学科を卒業後、絵本を作り始める。1999年に『なぞなぞのたび』でボローニャ国際児童文学図書展特別賞を、2005年には日本人として初めてアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞するなど、国内外で数々の絵本賞を受賞。美術館での キューレーションから展覧会、NHK連続テレビ小説「純と愛」のオープニングイラスト、「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ」の芸術監督など多方面で活動。主な絵本に『はっぴぃさん』、『ねむりひめ』、『きょうはそらにまるいつき』、『きょうのぼくはどこまでだってはしれるよ』、『こどもたちはまっている』など。日本を代表する絵本作家として知られ、海外でもその活動が注目されている。 


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